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欧州議会副議長の調査報告:中国共産党が行っている生体臓器摘出に関して(写真)

 【明慧ネット2006年7月7日】欧州議会副議長のエドワード・マクミラン-スコット氏は、2006年5月21日、北京で2人の法輪功学習者と面接し、法輪功学習者に対する中国共産党の迫害状況、特に、法輪功学習者の生体臓器摘出に対する告発について調査した。以下は調査報告の全文である。

 
5月22日中国万里の長城を観光中の欧州議会副議長・エドワード・マクミラン-スコット氏

中国で発生した臓器摘出の経緯

 2006年5月21日、北京で法輪功学習者・牛進平さんと曹東さんに面接し、間接的な証拠を得た。欧州議会副議長、EUの新しい民主と人権方案の特別派遣専門委員のエドワードマクミラン・スコット(Edward McMillan-Scott)氏とジェニファー・フォレスト(Jennifer Forrest)女史が共に今回の面接を主催した。会場には、またスティーブ・ジリオッティ(steve gigliotti)氏、曹東さん(36歳)、牛進平さん(52歳)と彼の2歳半の娘および通訳一人が参加した。今回の面接は、ある居酒屋で行われたが、その目的は学習者の安全を保護するためであった。

 スコット氏は中国に行き、法輪功学習者に対する迫害、特に臓器売買(法輪功学習者)に関わる非難告発に関するもっと多くの情況を調査すると説明した。面接の中でジェニファ・スコット氏はビデオで2人の法輪功学習者の後ろ姿を撮影した。牛進平さんは、ビデオで姿が見分けられることを心配せず、従って顔も撮影された。通訳は終始顔を出さなかった(通訳は面接終了後逮捕され、7時間にわたって尋問を受けたという。逮捕後、警察は彼が米国大使館やメディアと連絡が取れないようにしたという)。

 曹東さんはスコット氏に、迫害が始まる前の1995年に法輪功修煉を始め、法輪功の穏やかな原理と、病気が治り健康になるという効果に引かれて法輪功に入ったと説明した。彼は、長い間悩まされていた眼病が法輪功を修めてから治ったという。彼は、結婚してすでに4年になるが、挙式して9日後に、妻(楊小晶さん)が法輪功を修煉したため逮捕され、二年間投獄された。妻が出獄して一週間後、今度は彼が逮捕された。一年後、彼は釈放されたが、しかし、今度はまたもや妻が逮捕された。結婚して4年の間、彼らは合わせて3週間しか一緒にいられなかったという。労働教養所の中で彼は、法輪功を誹謗するビデオを見るように強制され、毎回時間が大変長かったという。また、警察から睡眠を奪われ、また強制的に食事を管により注入(灌食)された。妻も同じような迫害を受けたという。

 曹東さんは、以前旅行ガイドの仕事をやっていたが、現在は法輪功を修煉しているため、仕事を見つけることができない。当局は、彼に遊覧客に天安門広場での焼身自殺事件などの、嘘のニュースを広めるように強制した。

 労働教養所では、ヨーロッパへ輸出する宝石加工の仕事を強いられた。そして、極めて悪い環境下で長時間仕事をさせられた。2000人を越える受刑者の中で法輪功学習者は100人で、監視付の部屋に拘禁され、一部屋に30〜40人いたと曹東さんは説明した。

 曹東さんは刑務所での詳しい情況を提供した。刑務所の中には専ら法輪功学習者とチベット沸教徒に対応する特別区域が設けてあり、法輪功学習者とチベット沸教徒の待遇は、その他の受刑者よりずっと悪かった。刑務所の役人らは、特に他の受刑者を指図して法輪功学習者を監視し、そして彼らの睡眠を剥奪させた。また警察は、絶えず法輪功学習者に信条を放棄するという反省文に署名するように強制した。この刑務所には89年の「6.4事件」の時逮捕された異見の人々も拘禁されていた。

 エドワード・スコット氏は、曹東さんに中国の臓器摘出をしている収容所を知らないかと尋ねた。彼ははっきりとこのような収容所があると答え、その上、そこに送り込まれた人のことも知っていると話した。彼は法輪功修煉者である友達の遺体を見たことがあり、遺体は落ち窪んでいて臓器が摘出されていたと言った。

 スコット氏は、二人の法輪功学習者に危険がないのかと尋ねた。二人とも危険はあると言った。スコット氏は二人に一枚ずつ自分の名刺を渡し、もし面接後に問題があったら電話をするように、できる限りの援助をする用意があると述べた。

 牛進平さんの妻は、依然として刑務所に拘束されたままである。彼女が逮捕された時、まだ授乳期の赤ちゃんがいた。彼女は限りない拷問に苦しめられ、残忍な洗脳手段の被害者の一人であった。彼女に法輪功の修煉を放棄させるため、いつも連続して20時間にもわたってめった打ちし、結局、彼女は現在聴覚障害になっている。牛進平さんは、スコット氏に一枚の地図を広げて、妻が監禁されていた具体的な場所を明示した。彼は10万元(人民元)の領収書一枚を持っていたが、それは妻が労働教養所から釈放される際に支払ったものだという。彼はまたスコット氏に、警察宛に妻の不法逮捕の件について書いた手紙を見せた。

 曹東さんは妻が受けた残虐な拷問の手段を詳しく述べた。体をねじ曲げて腰掛けに数時間にわたって縛り付ける、睡眠を剥奪する、つま先が地面すれすれのところで、首に縄を掛けて長時間にわたって天井に吊るし上げる、などが含まれていた。

 牛進平さんは、4カ月の間に妻を10分しか見ていないという。時には面接日がすでに過ぎてからわざと通知したという。

 牛進平さん自身も、私たちに彼が刑務所の中で受けた電気棒による火傷の跡を見せた。彼は、また、精神病であると告発されて精神病院に入れられた時のことについても話した。彼は、強制的にある種の強力な混合薬物を服用させられた。彼が精神病でないということを信じてくれたある医師の助けによって、彼は最終的には釈放された。

 牛進平さんも現在仕事がない。中国では仕事についても良いという、警官の署名した証明書が必要で、それを見て雇い主は採用することができる。法輪功修煉者は、当局で仕事に適していないという枠内に入れているため、法輪功学習者たちにこれらの証明の発行を拒んでいる。その結果、彼らは仕方なく自分たちが住んでいる家を売りに出し、それで生活を維持している。他の多くの学習者より幸運である。彼らには売る家がなく、多くの場合、彼らの個人財産は警察に取られて何一つ残っておらず、生活はまったく頼るところがない。

 天安門広場と「6.4周年記念」に言及し、彼らや他の法輪功学習者たちは、いかなる中国の祝日や休日の前であろうとも、慣例のように警察に逮捕されて尋問を受けると、牛さんと曹さんは、言った。

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2006/7/7/132383.html