2020年7月 1410人の法輪功学習者が連行され、嫌がらせを受ける
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 【明慧日本2020年9月2日】今年の「7.20」の期間中、法輪功学習者(以下、学習者)による、21年目となる法輪功迫害に反対する集会やパレードが世界各地で開催された。学習者たちは中国共産党(以下、中共)の法輪功に対する迫害を厳しく非難し、法輪功への迫害を停止するように国際社会の人々に呼びかけた。

 明慧ネットの報道によると、中共の政法委は最近、中国各地の学習者に対し、法輪功を学ばないという誓約書に署名を強要するという「清零」(零に帰す)を行なっている。大紀元は、近頃、中国の多くの市や省は学習者が人々に法輪功の実態を伝える行動を厳しく弾圧するために、10万元にも及ぶ奨励金で「全員を参画させる」、「摘発を奨励する」方法で市民を煽る特別な動きに乗り出した。

 法輪大法情報センターの主任・リーバイ・ブロウデさんは、弾圧開始から21年となる今日まで、中共による法輪功への迫害は収まる気配がなく、中共ウイルスの蔓延下で、学習者の連行はむしろ増加傾向にあると述べた。

 中国の元人権弁護士・陳建剛さんは「中国での法輪功の案件はすべて冤罪で、中共は国民に信仰を持つことを許さないのです。中共は真・善・忍を信仰する学習者を最も恐れているからです」と話した。

 明慧ネットの統計によると7月に、中国27の省、自治区、直轄市の131都市の警官が学習者に対する連行と嫌がらせに参与した。

 7月、少なくとも1410人の学習者が連行されたり、嫌がらせを受けた。その中で729人が連行され(262人がすでに帰宅し、7人が脱走した)、681人が嫌がらせを受け、60人が強制的な洗脳を行われ、452人が家宅捜索を受けた。また、16人が放浪生活を強いられ、28人が判決を下され、113人が検察庁、裁判所に陥れられ、不当な裁判を36回受けた。さらに、黒竜江省牡丹江市の医師・王淑坤さんと吉林省長春市の劉昌坤さんは迫害により死亡した。

图1:2020年7月中国法轮功学员遭中共迫害人次统计

図1、7月に、迫害を受けた中国国内の学習者の延べ人数統計表

 7月に、中共の公安部門、法曹部門が学習者から掠(かす)め取った現金の総額は276万1190元(およそ4142万円)に上った。その内訳は、警官らが家宅捜索を行なった際に、強奪もしくはゆすり取った現金が268万8190元(およそ4032万円)で、検察庁、裁判所が科した罰金が7万3000元(およそ110万円)であった。

 7月に、65歳以上の学習者132人が連行され、嫌がらせを受けた。そのうち86人が連行され、46人が嫌がらせを受けた。その中の113人が70歳以上で、最高齢者は94歳である。

 最も深刻な迫害を受けた省は、吉林省、山東省、遼寧省、河南省、北京市、上海市、天津市、河北省である。

 最も深刻な迫害を受けた都市は、大連市、長春市、イ坊市、吉林市、成都市、鶏西市である。

图2:2020年7月大陆法轮功学员遭中共绑架、骚扰人次统计

図2、7月に連行、嫌がらせをされた中国国内の学習者の延べ人数

 1月~7月、中共当局は学習者3568人を連行した。その内訳は、1月に152人、2月に381人、3月に528人、4月に643人、5月に632人、6月に503人、7月に729人である。

 1月~7月、中共当局は学習者3553人に嫌がらせを行ない、その内訳は、1月に100人、2月に180人、3月に545人、4月に809人、5月に560人、6月に678人、7月に681人である。

 1月~7月、中共当局の迫害より死亡した学習者は1月に4人、2月に9人、3月に6人、4月に6人、5月に10人、6月に8人、7月に2人、合わせて45人であった。

 一、7月に学習者729人が連行される

 明慧ネットの統計によると、7月に729人の学習者が連行された。最も深刻な省としては、吉林省で122人、山東省で94人、遼寧省で92人、河南省で82人、黒竜江省で47人、北京市で44人、河北省で42人、天津市で28人、湖北省で26人、四川省で21人である。

 最も深刻な都市としては、大連市で59人、長春市で51人、イ坊市で51人、鄭州市で29人、吉林市で26人、延辺州で25人、平頂山市で24人、武漢市で22人である。

图3:2020年7月中国大陆各地法轮功学员遭绑架骚扰人次统计

図3、7月に連行、嫌がらせをされた各地の学習者の延べ人数統計表

    表1、2020年7月、連行された法輪功学習者の地域別人数統計表

地       域 連行された人数
吉 林 省 122
山 東 省 94
遼 寧 省 92
河 南 省 82
黒 竜 江 省 47
北 京 市 44
河 北 省 42
天 津 市 28
湖 北 省 26
四 川 省 21
江 蘇 省 19
甘 粛 省 17
陝 西 省 17
湖 南 省 14
江 西 省 14
重 慶 市 12
上 海 市 9
広 東 省 9
福 建 省 6
貴 州 省 5
広西チワン族自治区 4
内 モ ン ゴ ル 2
安 徽 省 2
寧   夏 1

 迫害の事例

 ◎2020年7月、中国で学習者に対する大規模な連行事件が頻発

 明慧ネットによると、7月に山東省、遼寧省、吉林省、河北省、黒竜江省、陝西省、江蘇省、北京市などで学習者に対する大規模な連行事件が多く起きた。

 7月10日から11日にかけて、遼寧省大連市公安局と政法委は共謀して、学習者及び家族30人を連行した。

 7月16日夜中の1時~2時、吉林省長春市農安県公安局は30人あまりの学習者を拘束した。

 7月22日、山東省イ坊市の高密市公安局は、38人の学習者と家族を連行した。中には法輪功を学んでいない家族と子供(1歳6カ月~5歳)も含まれている。

 7月18日午前、吉林省延辺州龍井市の朴錦子さんなど、学習者十数人が連行された。

 7月22日前後、黒竜江省鶏西市恒山区の学習者25人が、警官に嫌がらせを受け、脅迫されたり、家宅捜索されたりした。さらに信仰の放棄を強いられ、連行された。

 7月12日、13日、黒竜江省公安庁と鶏西市国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)の警官は虎林市に行き、虎林市の国保、紅旗派出所、曙光派出所の警官らとともに出動し、虎林市で人々に法輪功が迫害されている事実を伝えている10人の学習者を連行した。

 7月21日、北京市の学習者・王宇さんなどの10人が同じ日に連行された。この連行は北京市東城公安分局が参与し、国家安全局、北京市公安局も介入したという。

 7月22日午後3時ごろ、江蘇省南京市610弁公室と秦淮区公安分局は一緒に行動して、約10人の学習者を連行した。

 7月26日朝9時ごろ、陝西省西安市公安局と紅廟坡派出所の警官は計画的に西安市西大街老関廟で十数人の学習者を連行した。

 ◎黒竜江省牡丹江市海林市の66歳の王女医が警官の猛打を受けた後、死亡

 黒竜江省牡丹江市海林市の学習者・王淑坤さんは女医である。6月末、王さんは勤め先に呼ばれて行ったが、そこで警官に殴打され、「29年間、陳情し続けてきた夫・于小鵬さんが法輪功を学んでいる」という無実な件をでっち上げ、認めさせられて脅迫された。警官は夫の于さんを拘禁するのが目的だった。そして、警官にひどく殴られた王さんは7月2日に死亡した。

 王さんは、海林市海林鎮病院を定年退職した後、再雇用された内科医だった。武漢肺炎の疫病の蔓延で、王さんは家で待機していた。6月末、病院側の党委書記・韓艶は王さんに電話をし、院長・陳広群が王さんを探していると言って、王さんを病院に呼び出した。

 仕事の再開だと思った王さんは病院へ行ったが、海林市第一派出所の警官らが待っていた。警官は王さんに「三書」を書かせ、夫の于小鵬さんが法輪功を学んでいることを認めさせようとしたが、王さんは拒絶した。そこで王さんは警官らに猛打されたが、誰も警官の暴力行為を阻止しなかった。数時間後、王さんは帰宅させられた。帰宅した王さんは体があざだらけで膝を骨折し、汗びっしょりの状態だった。

 7月1日夕方から、めまいや気持ちが悪いなどの脳出血の症状が現れた王さんは、翌朝4時25分、突然、亡くなった。

 7月4日、王さんの遺体は海林市火葬場で火葬された。妻の棺の前で夫・于さんは「妻はひどい目にあって死亡した。妻はとてもかわいそうだ。関わった者らを許さない」と号泣した。

 王さんが亡くなった後、警官は王さんの夫に王さんのことを「ネットで言うな」と脅迫してきた。

 ◎夫が迫害死 北京の画家・許那さんは再度、連行される

 北京の学習者で画家の許那さんは、7月19日昼頃、北京順義区空港派出所の所長と国保の警官らに連行された。7月20日に警官は許さんの家へ行き、家宅捜索をして、電気製品とビデオカメラなどを押収した。現在、許さんは行方不明である。

 許さんの夫・于宙さんは北京大学を卒業し、数カ国語に精通した音楽家である。2008年2月6日に迫害され死亡した。未だに遺体は冷凍されたままである。許さんも数回にわたって連行され、2回ほど実刑を下された。許さんが連行されてから家には年配の父親が残された。

'许那和丈夫于宙'

許那さんと夫の于宙さん

 許さんは、1968年に吉林省長春市に生まれ、北京放送学院(現在の中国メディア大学)を卒業した。職業は画家である。父親は文聯の画家で、母親も生前は吉林美術院の教師だった。

 2001年7月、許さんは他の地方の学習者を引き取ったために、北京市国家安全部に連行され、同年11月に北京房山で当局の裁判所に懲役5年の判決を下された。北京女子刑務所に収容された期間中、許さんは独房に拘禁され、拷問を加えられて苦しめられた。許さんは強制的に足を組んだまま縛られたり、睡眠を奪われたり、雪の中に立たされたりして、家族との面会も許されなかった。

 2008年1月26日に、夫の于さんはライブの後に妻・許さんと自家用車で帰宅途中に、「オリンピック開催のための検査だ」と通州区北苑路で警官に止められた。その後、許さん夫婦は通州区留置場に連行された。同年2月6日に家族は、まだ42歳の若さの于さんが死亡したとの通知を受けた。当時、許さんは通州区留置場に拘禁され、夫と最後の対面も許されなかった。その後、許さんは当局に懲役3年の判決を下された。

 ◎北京市の学習者・周晶さんは警官に不当に入室され、連行される

'北京法轮功学员周晶'

周晶さん

 周晶さん(44歳女性)は7月16日夜、北京市西城区国保と西長安街派出所の警官らにドアを破られて入室され、連行された。周さんの家のドアのガラスを叩き壊され、家宅捜索をされて部屋が荒らされた。その後、周さんは2回も北京市西城区案件処理センターに送られたが、体温が高かったため、入所を断られた。

'大门玻璃被砸碎'

叩き壊され周さんの家のドア

 警官は近隣の人達の目の前で、パジャマを着たままの周さんをパトカーに乗せ、西長安街派出所に連行した。派出所で周さんは強制的にDNAを採取され、尋問を受けたが、周さんは何も供述せず、サインを拒否した。その後、周さんは保釈された。

 周さんは江沢民グループが法輪功迫害を発動してから、数回にわたって、連行され、労働教養処分を受けたこともあった。2017年10月11日朝3時20分、周さんは北京市安外派出所の警官らに窓を破られて入室された。3年経った今年も同じ目に遭った。中共の公安局や610弁公室、法曹部門の人員が学習者の迫害に加担するとき、やくざやごろつきが使う常套手段で、思うままに拘束したり、家に侵入したりして、法律を踏みにじり、恐怖と不安を作り出している。

 ◎警官は山東省平度市の展中香さんの息子を連行して、暴力を振るう

 7月29日午前、平度市の学習者・展中香さんの息子・邵展鵬さんは青島駅で差し押さえられ、平度市公安局の警官に連行された。その後、息子は尋問を受けたが、いまだに解放されておらず、家族が弁護士に依頼した。

'展中香的儿子为了见母亲被警察打得眼睛、鼻子出血,身上多处伤痕'

警官の暴力を受けた息子は目や鼻から出血し、体にも傷を負った

 今回、展さんの息子が連行された理由は、2019年9月25日、展中香さんは仁兆派出所の警官に連行されたため、息子が派出所に駆け付け、母親に会いたいと求めた。しかし、その場で息子は警官に殴打され、その際に右目を負傷し、視力が0.15まで低下し、その上、肋骨も負傷した。その後、警官は謝るどころか、かえって息子に「公務の妨害」という罪名を被せた。

 ◎吉林市の警官は家族に「上に報告した。上から死んでも釈放しないという指示があった」と告知

 7月18日、吉林省吉林市の学習者・劉淑芝さん(女性)は牛馬行農貿市場にある個人経営の店舗兼自宅で連行された。

 この日の朝7時過ぎ、吉林市船営区公安分局河南派出所の警官はマスターキーで劉さんの家に不当に侵入し、劉さんを連行しようとした。寝ていた劉さんの息子が目をさまして、母親の連行を阻止したが、母親とともに連行された。警官は劉さんの家を家宅捜索し、家にある法輪功関連の書籍を全部と現金1万元あまりを押収した。

 劉さんは警官に法輪功迫害の実態を話し続けた。しかし警官は「俺たちが決めることではない。省からの指示だ」と言った。その後、家族は派出所に行き、劉さんの解放を要求したが、「このことを上に報告した。死んでも釈放できないと、上の指示があった」と警官は返答した。警官はまた、「俺たちが何日間も尾行したのを知っているか。数日前から待ち伏せしていたのだぞ。証拠がなければ手を出さない」と言った。

 数日前、コミュニティの人が劉さんに会い、「あなたは家を売ったでしょう。戸籍も移した方が良いのではないか」と話した。劉さんはその人達に法輪功の真実を話したが、彼らはその劉さんの話を録音した。今回の連行の際の証拠品が、その録音だと言った。そして、劉さんが法輪功を宣伝しているとでっち上げた。

 ◎警官は吉林省長春市の趙桂栄さんの息子を殴打する

 7月15日朝7時、紅旗街派出所、長春市公安局の警官とコミュニティの人員の十数人は、紅旗西三胡同に住む学習者・趙桂栄さんの家に押し入り、法輪功書籍100冊、ノートパソコン2台、ビデオディスクプレーヤーなどの私財を押収し、趙さんにそのリストにサインを強要したが、趙さんは拒否した。その後、警官は息子の馬義さんを連行した。警官は馬さんを派出所の暗い部屋に入れ、冷気を放出して凍えさせた。また、馬さんの頭を壁にぶつけたり、地面の上で引きずったりした。当日の夜、膝に傷を負った馬さんは裸足のまま、帰宅した。

 同日の午後、警官はまた、趙さんに署名をさせるため、趙さんの家に行ったが、趙さんが不在のために立ち去った。

 ◎李文静さんを連行するため、天津市東麗区の警官は電源を切り、ドアをこじ開けて入室

 7月4日夜、天津市東麗区軍糧城の学習者・李文静さんは同区派出所の警官数人に家の電源を切られてドアをこじ開けられ、不当に家に侵入され、連行された。この前、警官は数回も李さんの家に来て、嫌がらせをしたり、動画を撮ったりしたという。

 ◎警官は北京市の画家で教師の孟慶霞さんなど、3人の学習者を連行

 連行された北京市昌平区の学習者・孟慶霞さん(48歳女性)とほかの女性学習者2人は7月19日、警官に手錠をかけられて、孟さんの昌平区沙河鎮于辛庄村にある家へ連れて行かれた。警官は孟さんの家を家宅捜索し、パソコン1台を押収したという。

 孟さんは中央工芸美術学院のデザイン系学科(1999年11月20日、清華大学に吸収され、清華大学美術学院に改称)を卒業し、画家、教師になった。孟さんは職場で仕事に対して責任感が強くて真面目で、近隣の人に良いお嫁さんだと評価された。しかし、1999年7.20、中共は法輪功迫害を開始してから、孟さんは何度も洗脳班や留置場に連行され拘禁され、懲役5年の実刑を受けたこともある。出所しても長期にわたって、嫌がらせや脅迫、監視などの迫害を受けた。

 ◎警官は四川省の西華師範大学の若い教師・陳平さんを連行

 7月26日午前11時、四川省南充市の西華師範大学の教師・陳平さんは、順慶区蓮池路で警官によって拘束された。

 二、7月に681人の学習者が嫌がらせを受ける

 明慧ネットの統計によると、27月、681人の学習者が嫌がらせを受けた。最も深刻な省としては、吉林省の128人、山東省の101人、黒竜江省の85人、河北省の82人、四川省の62人、遼寧省の47人、上海市の25人である。

 最も深刻な都市としては、吉林市の58人、長春市の55人、成都市の51人、鶏西市の35人、威海市の25人、大連市の22人、保定市の21人である。

表2、7月、嫌がらせを受けた学習者の地域別人数統計表

地       域 嫌がらせを受けた人数
吉 林 省 128
山 東 省 101
黒 竜 江 省 85
河 北 省 82
四 川 省 62
遼 寧 省 47
上 海 市 25
重 慶 市 19
天 津 市 19
陝 西 省 18
河 南 省 17
甘 粛 省 14
湖 北 省 14
北 京 市 13
広 東 省 8
湖 南 省 7
山 西 省 7
浙 江 省 4
内 モ ン ゴ ル 4
貴 州 省 3
雲 南 省 2
安 徽 省 1
寧   夏 1

 迫害事例

 ◎妊娠中の遼寧省大連市の学習者・孫中麗さんはやむ得ず放浪生活をする

 7月11日、大連市の学習者・孫中麗さんは、警官にドアを大きな音で叩かれた。迫害を免れるため、妊娠中の孫さんはやむ得ず、家を離れ、放浪生活をした。

 孫さんには9歳と4歳の子供2人がいるが、夫1人で世話をするしかなかった。

 ◎DNAの採取を拒否した済南市の学習者・蘇延芳さんは、警官に押し倒されて強制的に採血される

 7月15日午後3時過ぎ、済南市市中区六里山派出所の警官ら3人は蘇さんの自宅に押し入り、「手続きを補うために、採血してDNAを採取する」と言った。蘇さんは断ったが、警官らは蘇さんを押し倒して強制的に採血をした。

 ◎山東省94歳の楊永卿さんなどの学習者が嫌がらせを受ける

 7月15日午前9時過ぎ、山東省煙台市招遠市阜山鎮派出所は警官4人を下連庄に行かさせ、他の3人を楊家営に行かせ、学習者に嫌がらせをした。警官は下連庄で学習者・王汝波さん、王新龍さん、張淑美さんの家にそれぞれ行き、嫌がらせをした。

 楊家営に行った警官は、学習者・楊永卿さん(94)の自宅へ行った。家では楊さんの娘が母親の世話をしていた。警官は娘に「お前も法輪功を学んでいるのか」と聞いたが、娘は「私には学ぶ時間などありません」と答えた。そして、警官らは『轉法輪』という本を奪って立ち去ろうとしたが、娘に阻止された。しかしその後、法輪功の煉功用の小型テープレコーダーが無くなっているのに娘は気づいた。

 ◎大連市瓦房店の90代と65歳の学習者が嫌がらせや家宅捜索を受ける

 7月11日、遼寧省大連市瓦房店の小屯村に在住の連淑賢さん(90代)は普蘭店派出所の警官6~7人に家宅捜索をされ、プリンターやコピー機、法輪功の関連書籍、法輪功創始者の写真、法輪功の資料、携帯電話などの私財を大量に押収された。

 同じ村に住む・呉静さんは同日の朝、警官に家宅捜索され、携帯電話を押収した。警官は呉さんにサインを要求し、写真を撮ることを強いたが、呉さんは従わなかった。呉さんは2時間ほど警官に法輪功が迫害されている実態を話し、法輪功の資料を見せたりした。警官は呉さんの家にある壊れていたプレーヤーまで押収した。

 ◎吉林省楡樹市黒林鎮郷政府の人員が学習者に嫌がらせをする

 7月28日昼11時、吉林省楡樹市黒林鎮郷政府は謝家郷太平村の治安管理の主任と結託し、太平村四組の学習者・王洪傑さんに法輪功を学ばないという誓約書に署名させ、「署名しないと、お前の子供が進学や軍人になることもできないようにしてやる。それに、派出所がお前を連行する。上からの通達だ」と脅迫した。

 三、7月、学習者60人が強制的に洗脳される

 疫病の蔓延が収束に向かうにつれ、中共の当局の洗脳班が息を吹き返した。7月に学習者60人が洗脳班に送られ、迫害を受けた。河北省邢台市や山東省イ坊市イ城区、吉林省などは、「転向」しない学習者を強制的に洗脳班に入れた。吉林省で7月に少なくとも35人の学習者が洗脳班に送り込まれた。

表3、7月、洗脳班で迫害を受けた学習者の地域別人数統計表

地          域 洗脳班で迫害を受けた人数
吉 林 省 35
山 東 省 10
河 北 省 7
甘 粛 省 3
四 川 省 3
重 慶 市 1
上 海 市 1

 迫害事例

 ◎邢台市の夏雲省さんは洗脳班に入れられる

 7月29日午前、河北省邢台市の学習者・夏雲省さんの仕事場に、国保の警官ら7~8人がやって来て、「聞きたいことがある」と言った。警官は仕事中の夏さんを連行し、直接洗脳班に送った。洗脳班は邢台の刑事警察大隊の建物の中にある。その後、警官3人は夏さんの家に行き、家宅捜索をしたが、証拠として得ようとしたものが得られなかった。

 夏さんの連行を知った夫は洗脳班に駆け付けた。そこで夫は夏さんに会い、連行された過程を知った。そして、夫は夏さんの解放を強く求めた。「24時間以内に妻を解放しないと、あんたらを訴えてやる」と洗脳班の人に警告した。

 7月30日午前、夏さんの夫は再び洗脳班に行き、夏さんの解放を要求した。暫くして、洗脳班は夏さんを夫と一緒に帰宅させた。洗脳班のリーダーは邱有林である。

 ◎吉林省梅河口市の学習者・鄭麗華さん、楊華さんは洗脳班に入れられる

 7月16日、梅河口市の学習者・鄭麗華さんは洗脳班に連行された。その翌日、同じく梅河口市の学習者・楊華さんも洗脳班に入れられた。

 鄭さんの連行に参与したのは国保の大隊長など6人である。

 洗脳班の住所が梅河口市第五高校から前へ進み、革新四隊のところにある。情報筋によると、中に20人ほど拘禁されているという。

 ◎山東省沂南県公安局は洗脳班を設置する

 7月の初め、山東省沂南県公安局は設置した洗脳班に依汶鎮馬牧池郷の学習者10人を入れた。現在は10人が帰宅している。

 四、警官が家宅捜索の際にお金を強請り取る

 明慧ネットの統計によると、7月に警官は家宅捜索をした際、学習者から263万8190元を強請り取った。

 当局の警官が学習者から掠め取ったことが大紀元の『共産党についての九つの論評』で暴露された。このことは中共の九つの本質の中の一つである「強奪」を証明した。「強奪」は中共が学習者を迫害の手段の一つで、金を儲ける道でもある。

表4、7月、警官が家宅捜索した際に1万元以上略奪、もしくは、ゆすり取った現金の金額明細表

名    前

 省 県、区 帰宅状況 家宅捜索 強請り取った現金の金額(元)  65歳以上
学習者1人
(名前不明)
遼寧省 大連市

陽樹房鎮

    200万  
趙 喜 慶 湖北省 武漢市 江岸区 帰宅 あり 25万 85
高 小 斉 吉林省 長春市 農安県   あり 18万4000  
学習者1人
(名前不明)
河北省 唐山市 豊潤区   あり 7万  
王   鋼 湖南省 長沙市 寧郷県   あり 2万  
李瑞清夫婦 山東省 イ坊市 高密市 帰宅 あり 2万  
陳 桂 芳 甘粛省 金昌市     あり 2万  
康 玲 芳 河北省 石家庄市 辛集市 帰宅   1万2000  
劉 淑 芝 吉林省 吉林市     あり 1万  
呼 世 欣 山東省 イ坊市 高密市 帰宅   1万  

 迫害事例

 ◎遼寧省大連市の陽樹房鎮の学習者1人は200万元をゆすり取られる

 7月11日、遼寧省大連市の学習者および家族三十数人が警官らに連行された。陽樹房鎮に住む学習者1人(名前は不明)の家から200万元(およそ3077万円)の現金を押収した。

 ◎武漢市の趙喜慶さんは25万元を奪われる

 湖北省武漢市の学習者・趙喜慶さん(85)は2020年7月14日、警官に連行された。警官は趙さんの家を家宅捜索したとき、趙さんが生活費を節約して貯めた25万元(およそ384万円)の現金を押収した。その翌日、趙さんは帰宅したが、25万元をいまだに返してもらっていない。

 ◎長春市の高小斉さんは18万4000元を略奪される

 7月15日、長春市農安県公安局は一斉に張秀芝さん、呉冬梅さん、高小斉さんなど、十数人の学習者を連行した。顔認証とネットの追跡調査で高さんの住所を知った警官は高さんの家に行き、家の後ろの窓を破って入室し、家にあった現金18万4000元(およそ384万円)、プリンター、ノートパソコン、携帯電話などの私物を押収した。

 ◎警官は河北省唐山市豊潤区に住む学習者1人(名前は不明)の家から7万元あまりの現金を押収

 学習者に対する大規模な連行がまだ河北省唐山市豊潤区で続いている。7月22日夜8時過ぎ、学習者・孫建中さんは連行され家宅捜索をされた。いまだにどこに拘禁されているかは不明。もう1人の学習者(名前は不明)も家宅捜索を受け、警官に7万元(およそ108万円)あまりの現金を押収された。

 五、132人の65歳以上の学習者が連行され、嫌がらせを受ける

 明慧ネットの統計によると、7月に65歳以上の学習者132人が連行され、嫌がらせを受けた。その中で、86人が連行され、46人が嫌がらせを受けた。70歳以上の学習者113人で、最年長者は94歳であった。

表5、7月、65歳以上で、連行された学習者の年齢別統計表

年         齢 連行された人数
65~70歳(70歳以下) 19
70~80歳 64
80~90歳 46
90歳以上 3

 迫害案例

 ◎武漢市の趙喜慶さんは家宅捜索を受ける

 湖北省武漢市の学習者・趙喜慶さん(85)は7月14日、連行されて家宅捜索を受けた。家宅捜索の際、警官は趙さんが貯金をした現金25万元(およそ385万円)を押収した。

 7月14日朝、武漢市公安局江岸区公安局の国保と江岸区後湖派出所の警官数十人は趙さんの家に押し入り、趙さんと一緒に法輪功の書籍を読んでいた学習者8人を連行した。その中の80歳前後の学習者4人は当日や翌日に帰宅したが、ほかの4人は武漢市第一拘留所に5日間行政拘留された。

 趙さんたちと一緒に法輪功の本を読んでいた学習者1人は警官の不当な侵入の際に、迫害を免れるために2階の窓から飛び降りて、足を粉砕骨折した。その後、警官に江岸区漢口鉄道病院に送られた。当日の深夜、熊桂菊さんはその学習者の家族を連れて病院へ行き、その学習者を連れて帰った。しかし、7月15日朝7時過ぎ、警官は熊さんの自宅で熊さんを連行した。

 ◎威海市の警官は82歳の学習者の元気な姿を見て、法輪功を理解する

 7月3日午前11時過ぎ、男性警官1人とコミュニティの女性2人の3人は学習者・王桂鳳さんの娘の家(王さんは娘の家に住んでいる)に行き、法輪功を止めるという「決裂書」にサインを強いた。それを聞いた娘は「サインできません。もしサインをしたなら、あなた達も悪いことになります。これは信仰の自由に対する迫害です。昨年、この小区には『人々に信仰があれば、国にも力量がある』という横断幕をかけていましたよ」と話した。そこで、男性警官は「サインしてもしなくても良い」と言った。王さんは「私は60代から法輪功を学び始めました。薬を飲まずに元気でいられ、もう82歳です」と話し、警官とコミュニティの人も「82歳には見えない」と言った。警官は「王さん、もう何も言わなくても、健康なあなたを見てわかる。良い功法と思うなら家で煉ればいいし、外で宣伝しないで」と話し、急いで写真1枚を撮って去った。

 ◎法輪功を理解した警官「法輪功は本当に良い」

 7月5日、四川省成都市双流区の学習者・李文芳さん(79女性)は武漢肺炎に効く特効薬である法輪功の資料『疫病特集』を配る際、当局が法輪功への誹謗中傷した宣伝を信じた2人に通報され、双流県公安局東昇鎮派出所の警官に連行された。李さんが所持していた法輪功の資料を押収された。

 李さんは警官に法輪功の真実を話し続け、特に尋問する警官に法輪功のことをよく話した。その警官は数回、学習者と接触したこともあり、法輪功のことを理解し、「法輪功は本当に良い!」としみじみと感じた。

 当日の夜9時過ぎ、李さんは迎えにきた息子と一緒に帰宅した。

 ◎繰り返し迫害を受けてきた湖南省の黄菊秀さんは、精神病院に入れられる

 7月中旬、湖南省岳陽市の学習者・黄菊秀さん(68歳女性)は自宅で岳陽市金鳳橋派出所、岳陽市楼区国保の警官によって連行された。その後、黄さんは岳陽の精神病院に送られ、強制的に精神科の治療を受けさせられた。

 この前、岳陽市の学習者・郭丹霞さん(73)と盧永良さん(62)はこの精神病院に入れられ迫害を受けた。

 黄さんは岳陽市の自動車会社を定年退職した。法輪功を学び続けた黄さんは12回も連行されたことがあり、長沙の洗脳班にいれられて強制的に洗脳が行われたこともあった。また、薬物の迫害を受け、給料を9年間も停止された。

 3月16日午後、黄さんは岳陽市楼区国保の警官数人によって自宅から連行され、家宅捜索された。尋問を2日間受けた後、黄さんは岳陽市第二留置場に拘禁されたが4月下旬に、保釈の手続きをして帰宅した。しかし、7月にまた連行され、精神病院に送り込まれた。

 ◎吉林省敦化市の王向鞠さん(80代)は平手打ちを受ける

 7月15日、敦化市国保の警官は王向鞠さん、張悦英さん、王さん(男性)、劉さん(女性)と家族を連行した。向鞠さんは80歳過ぎているが、派出所の警官にビンタをされた。警官は家宅捜索したとき、家にある法輪功の資料と法輪功の書籍を押収した。張さん(50代)も警官に殴打され家宅捜索を受けた。学習者たちは拘留所に送られたが、疫病蔓延のために入所を拒否され、帰宅した。近頃、敦化市の学習者十数人が嫌がらせを受けたという。

 敦化市の学習者・カク淑春さんは年金の支給を6月間停止され、毎月530元(およそ8000円)の生活費しかもらえなかった。カクさんは関係部門に行って、年金の支給を要求したが、「上からの通達があるから」と言われた。

 ◎江蘇省蘇州市の蒋素珍さんは警官に暴力を振るわれる

 7月19日午前7時ごろ、学習者・蒋素珍さん(70代)は人に法輪功の事実を伝えるとき、当局が法輪功を誹謗中傷した宣伝を信じた人に通報され、双塔派出所の警官に連行された。警官は暴力的に蒋さんの両腕をひねったりして、蒋さんに苦痛を与えた。そのために蒋さんは眩暈(めまい)を起こし、血圧が上昇した。当日の深夜12時になって、蒋さんはやっと帰宅した。

 蒋さんを尋問した警官の番号は1043458である。

 結び

 善悪には必ず応報があり、これは天理である。現在、多くの法輪功迫害に参与した公安局、法曹関係部門の人員らは、今回の武漢で発生した疫病は天罰であると認識できた。特に佛法を迫害している人に対する天罰である。法輪功に対する迫害を停止しなければ、生命の危険に直面することになる。ウイルスには目があり、法輪功迫害に参与する者、中共を擁護する者、中共に親しみをもつ者を探している。これは他の国と地域の人も含まれており、天が中共を滅ぼすとき、ちっぽけな利益のために、値打ちのない中共の陪葬品にならないように願っている。

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(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/8/17/410559.html)
 
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